当院では、外傷ややけどを応急的に処置し、できものの良性・悪性を的確に診断します。外科的切除や組織診断も施行しております。できものは放置せず、早めの受診をおすすめします。
また、爪切りやうおのめ、たこ、床ずれの処置も行っていますので、お気軽にお申し付けください。
皮膚外科
当院では、外傷ややけどを応急的に処置し、できものの良性・悪性を的確に診断します。外科的切除や組織診断も施行しております。できものは放置せず、早めの受診をおすすめします。
また、爪切りやうおのめ、たこ、床ずれの処置も行っていますので、お気軽にお申し付けください。
包丁で指を切った、トゲをぬいてほしい、傷の手当の仕方を教えてほしい、膿まないようにしてほしい、傷がぱっくり開いているので縫ってほしいなど、皮膚科救急にも対応しています。
日常生活で多い外傷は熱傷です。やけどを負ったら、まずは冷やすことが重要です。水道水を患部にあて、15分から30分ほど冷やしてから受診してください。
やけど範囲が全身の広範囲にわたる場合、特に赤ちゃんや小さなお子さんの場合は救急病院や大きな病院が良いでしょう。
Ⅰ度のやけどは受診不要ですが、Ⅱ度の場合は水疱ができたら必ず受診することをおすすめします。その場合、水疱は自分で破らないように清潔なガーゼで覆って受診するようにしてください。(ばんそこうや傷パワーパットはダメです)
また冬場に多いのが低温やけどです。カイロを長時間素肌にあてていたり、湯たんぽを朝まで足にあてていたりで受傷する方が多いです。低温やけどの場合は受傷後1週間ほどたってから症状がでてきますので、速やかに受診することをおすすめします。
当院では、やけどの程度に合わせた適切な軟膏処置、または外科的処置、自宅での処置方法を細かく指導しています。
ケロイドはやけどや擦り傷、切り傷などの外傷や手術後に、傷が治る過程で組織の異常な増殖が生じる病気です。傷の範囲を超えて盛り上がるのが特徴で、痛みやかゆみを伴います。発症には遺伝や体質が関与すると考えられています。
当院では、抗アレルギー剤の内服治療、皮膚の炎症を抑えるステロイドの塗り薬やテープ、注射などを施行していますので、ご相談ください。
褥瘡は、長期間寝たきりや車椅子生活を余儀なくされている方に多くみられます。体の部位が長時間圧迫されることで血流がなくなり、組織が損傷します。急性期褥瘡では皮膚の赤みや浮腫、水ぶくれが見られ、当院では適切な処置を行っています。
魚の目やたこは圧迫や摩擦刺激に対する皮膚の防御反応で、特定の部位に圧力がかかり、角質が厚く硬くなります。靴や歩き方の影響で発生することが多いです。
魚の目は足の裏や指にでき、中心にしんがあり圧迫されると強い痛みを伴います。一方、たこは扁平で圧痛がありますが、さほど痛みはありません。当院では予約制ではなく、うおのめ・たこの切除を行っていますので、お気軽にお試しください。
巻き爪は爪の端が内側に巻いている爪の変形です。陥入爪は爪の端が周囲に食い込んで炎症を起こしている状態です。
陥入爪は爪の端が周りの皮膚に食い込んで炎症をおこしている状態です。痛みや腫れを生じ、さらに皮膚にできた傷が感染をおこし、化膿したり、不良肉芽ができたりします。主な原因は誤った爪切りによる深爪や合わない靴、圧迫の強い靴下の着用です。
当院では、まず圧迫を避ける正しい爪切りとフットケアの方法を指導し、治療としては、爪水虫の治療、爪が皮膚に食い込まないようにする方法、ワイヤーなどでの爪矯正を行っています。
それでも再発を繰り返す炎症を伴う陥入爪に対してはフェノール法という外科手術を施行しています。フェノール法とは爪のくいこんだ部分を除去したあとに組織腐食作用を持つフェノールを爪母に塗ることにより、食い込んだ部分に再び爪を生えさせず再発を防ぐ手術です。保険適応で、局所麻酔下に施行でき、約20分程の日帰り手術で好評です。
当院では予約制ではなく、爪切りをおこなっています。自分で爪を切れない方や爪が分厚くて切るのにご苦労されている方に好評ですので、ぜひご相談ください。
まずは診断が大事です。多くの症例を経験してきた視診とダーモスコピーという拡大鏡を使って良性か悪性の診断をした上で、明らかに良性の場合は大きさによって外科的切除するか(保険診療)、レーザー治療をするか(自費診療)判断します。当院では悪性かどうか疑われる場合は必ず皮膚生検を行うか、外科的切除の上で組織診断するようにしています。
老人性ゆうぜい(いぼ)ともいわれる良性の皮膚腫瘍です。20歳過ぎてからみられるようになり体質にもよりますが徐々にふえてきます。頭部から足まで全身でみられますが、平らな茶色いシミのようなものから黒く盛り上がっているもの、茶色いままで盛り上がっているもの、イボ状のものまで形状や色も色々あります。
これもまずは診断が大事です。特に黒色のものは悪性黒色腫、基底細胞がんや有棘細胞がんとの鑑別、顔面のシミは日光角化症との鑑別が重要です。治療は当院では保険診療による液体窒素療法、外科的切除、レーザー治療(自費診療)を施行しています。まずは診察の上ご相談ください。
皮膚の脂肪組織が増殖することによって生じる良性腫瘍です。体表の様々な部分に生じ、皮膚の下のやわらかいできものとして触れることができます。色々なタイプがありますが、腫瘍の内部で血管が増殖しているタイプは血管脂肪腫と呼ばれ痛みを伴うことがあります。
ほとんどの場合良性ですが(ごくまれに悪性もあり)治療をしないと徐々に拡大していくケースが多々みられ、中には巨大化して20㎝以上あるいはそれ以上になることもあります。治療は外科的手術(保険治療)になります。10㎝以下であれば当院で日帰り手術可能です。早めにご相談ください。
一般的に「脂肪のかたまり」と呼ばれる病気で、体中のどこにでもできる良性の皮下腫瘍です。皮膚の上皮成分が皮内や皮下に落ちて袋を形成し、その中に垢や脂がたまってできた固まりが粉瘤です。
多くは数ミリ程度の盛り上がった状態から次第に大きくなり、数センチほどの半球状になることもあります。日頃は痛みは伴わない皮下のクリクリとしたしこりですが、皮膚表面から雑菌がはいり炎症をおこすと皮膚表面が赤くなり、皮膚が破けると膿汁と臭い粥状の固まりを排出します。膿を出そうと無理に圧迫すると、袋が破れて脂肪織内に散らばり慢性化してしまうこともありますので、内容物を無理に排出することは避けて早めに受診してください。
当院では炎症をおこしたものは抗生剤でちらすか、それでも軽快しないものは切開術(保険適応)を施行しています。炎症をおこしておらず、切除希望される場合は外科的切除(保険適応)を施行しています。これも放っておくと大きくなり、切る範囲が大きくなりますので、早めに受診してください。
皮膚表面にできる1~2mm大の乳白色の小さなブツブツした塊からなる良性皮膚腫瘍で、多くの場合、顔面の目のまわりや鼻などにできやすい腫瘍です。美容的にとってほしいと来院される方が多く、予約なしで注射針で先端に穴をあけ簡単にとれます(保険適応)ので来院の上ご相談ください。
スキンタッグとは主に首まわりにできるイボです。良性の腫瘍なので、人体に直接害のある病気ではありません。小さいものはアクドコルドンとも呼ばれます。
通常このイボに痛みやかゆみはなく、肌と同じ色をしたやわらかいイボです。イボの大きさは1mm~数mm程度で、まれに一度でたくさん発症することがあります。首以外にも、まぶたやわきの下、胸元などの皮膚が比較的薄い部分にできやすいです。
当院では小さく有茎性のもの(皮膚からぶら下がっているもの)は医療用のメスやハサミで切り取ります。多発したもので平べったいものは局所麻酔の注射やテープを貼って、電気メスまたはCO2レーザーを用いて焼却します(自費診療になります)。短時間でとれますので好評です。来院の上、是非ご相談ください。
皮膚がんは体の表面にできるので、内臓がんや血液のがんに比べると“初期に発見できるがん”と言えます。しかし、がんといっても痛みやしびれといった症状が出ることはまれであるため、大きくなってから受診される患者様も数多くおられます。
特に顔面のがんは早期はいわゆる“シミ”や“ホクロ”として数ミリの大きさから現れるため、そこに誤って昨今はやりの美容レーザーなどをあててしまうと、がんの進行を早めてしまう可能性もあり、実際そのような患者様も多々おられますので、まずは早めに皮膚科専門医を受診し、適切な診断のもと治療すべきと思っております。
まずは診断が大切です。皮膚科専門医は大学病院や総合病院で何百例にわたる皮膚がんを経験しているため、まずは視診や触診である程度の診断ができます。最近は当院でも採用しているダーモスコピーという拡大鏡が診断にかなり役に立ちます。
視診やダーモスコピーを用いてがんを疑った場合は、そのがんの大きさや種類によって、はじめから全摘出して病理組織検査で確定診断をつける場合と、腫瘍の一部を切除して(皮膚生検)を行い、確定診断をつけてから手術を行うこともあります。
リンパ節や他の臓器へしている可能性を疑えば超音波、CT、MRIやPET-CTなど画像診断を行う必要があります(他施設紹介となります)。いつも全ての検査を必要とするわけではありませんが、適切な治療を選択していただくためにこのような検査を受けていただく場合があります。
皮膚がんの一種でメラノーマとも呼ばれています。皮膚の色と関係するメラニン色素を産生する、メラノサイトという皮膚の細胞が悪性化してできる腫瘍です。メラノーマの多くは、褐色から黒色のシミ(色素班)や皮膚から盛り上がった腫瘤(しゅりゅう)として皮膚の表面に現れます。
一般的に黒く、形が左右非対称、輪郭がギザギザしている、色むらがある、大きさが6mm以上ある、急激に大きくなる、色、形、かたさなどが変化するという特徴があります。メラノーマが疑われた場合はダーモスコピー検査を行います。また正確な診断をするために皮膚生検を行うこともありますが、視診やダーモスコピーで悪性黒色腫が疑われる段階で大学病院など高次病院へ紹介しています。
はじめは最近になってできた、いわゆる“ホクロ”として来院される方も多く、発見が遅れると早期に全身に転移するきわめて悪性度の高いがんのため、単なるホクロとして放っておかず早めに皮膚科専門医に受診をおすすめします。
皮膚は、表面に近い部分から、表皮、真皮、皮下組織に分かれます。基底細胞がんは、表皮の一番下の層にある基底細胞や毛包を構成する細胞から発生する腫瘍です。体の表面のどこにでもできますが、顔面に発生することが多いがんで、転移することはまれです。
発生要因としては、紫外線、放射線などが関係していると考えられています。基底細胞がんの多くは、はじめはわずかに盛り上がった直径1~2mm程度の黒い点が皮膚の表面にあらわれます。次第に数個の黒い点が集まり、円形や楕円の形に広がります。さらに進行すると中央部がへこんで潰瘍化してくるのが特徴です。
当院では基底細胞がんが疑われた場合には、ダーモスコピー検査を行います。ダーモスコピー検査でも診断が難しい場合は皮膚生検で確定診断し、腫瘍の辺縁より2mm~3mm離して拡大切除を行います。早期の手術でとりきれれば転移することは稀ながんです。早めの受診をおすすめします。
有棘細胞がんは、表皮にある有棘層の細胞が悪性化してできる腫瘍です。顔や頭皮など日光にあたる部分にできることが多いため、紫外線が発生の要因の一つとして考えられています。その他にやけどのあとや放射線、化学物質、ウイルスなども関係していると考えられています。
有棘細胞がんは一般的に、できはじめは、通常の肌の色から、ほのかな紅色に変化するため、特に顔面にできた場合は皮膚炎と間違われやすいです。進行すると腫瘍から体液が染み出したり悪臭を伴うこともあります。検査はダーモスコピーを行いますが、正確な診断をするために皮膚生検をして確定診断します。有棘細胞がんは進行するとリンパ節転移から全身の転移しますので、特に顔面にできた赤みや盛り上がりは早めに受診してください。
まだ皮膚がんになっていない前の病変(前がん病変)で、放っておくと前述の有棘細胞がんに進展する可能性があります。紫外線が発生要因で、初期はシミや皮膚の老化現象として間違えられることが多いです。早めに皮膚科専門医に受診することが大切です。
治療としては原則切除が基本ですが、患者様の身体状態により、腫瘍の数が少ない場合や耐えられない場合には液体窒素療法や削り取る治療が可能です。
ボーエン病は有棘細胞がんと同様に表皮の有棘層の細胞ががん化しますが、その増殖は表皮の中だけに留まり、まだちゃんとした皮膚がんにはなっていない前がん状態の病変です。この状態で切除すれば転移することはありません。
はっきりした原因は不明ですが、紫外線やヒトパピローマウイルスが関与するといわれています。中年以降に発症します。表面が赤くざらざらした状態で形は円形や楕円形が多いです。
よく湿疹と間違われることが多く、当院へも湿疹の薬を塗っていてもよくならず来院される患者様を多くおみかけします。診断は皮膚科専門医であれば視診上ある程度は診断できますが、確定診断は皮膚生検を行い病理組織検査で行います。
治療は原則として腫瘍より数ミリ離して全切除します。小さな病変は切除後、普通に縫い合わせて閉鎖することも可能ですが、大きなものは植皮術(皮膚移植)が必要となることがありますので、治りにくい湿疹様病変がある場合は早めの受診をおすすめします。
TOP